心を込めて愛を込めて祈りを込めて

2017-04-06

「琉球タイムス」最新号が完成して3日… 誤植が発見されました。
掲載している沖縄の地図中に「伊是名島」の表記が2つ。
正しくは、「伊平屋島」であるべきところが「伊是名島」になっていました。
 
誤字脱字には注意を払い、もちろん職員数名に協力もしてもらって文字校正を行っていますが
修正前の紙面をお届けしてしまった方々、制作にご協力いただいた方々、
取材にご協力いただいた方々には大変申し訳ない気持ちです。
 
「なぜこうなってしまったんだろう」と、落ち込み悔しい気持ちもありますが
気を取り直し、今から挽回できること、これから同じミスが起こらないように改善すること
すぐに策を考えなくてはなりません。
 
これからお届けする紙面5000部弱に、簡易的ではありますが
伊平屋島のシールを貼り修正させていただくことにいたしました。
 
1枚1枚修正していくなかで、自分が「会社の教養」で書いたことを改めて感じ
失敗し、仕事を通してまた勉強させていただき、機会に感謝しています。


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2011年4月に入社し、初めていただいた仕事は、3.11被災地域の東北のお得意様へ
お見舞いの黒糖をお届けするための封入でした。
何千件あったのでしょう、2週間近く、1日の半分は当時の11期生6名で
その仕事にあたっていたと思います。
 
入社直前、東日本大震災が起こった時、私は北海道のおうちでTVを見ていました。
ドーーーンとすごい音がして、近くで何か大きなものでも落ちたのか、それほど大きな音でした。母から連絡があって、大きな地震が起こったことを知りました。
東京に住んでいる妹とも連絡が取れずにドキドキしました。
大学は秋田だったので東北の友達も多くいて、しばらく連絡がつかない友達もいて
味わったことのない不安がありました。
 
「このまま沖縄に就職していいのかな?」と、遠くへ就職することに
なんだか罪悪感も少し感じました。
今考えると、それはすごく甘えた気持ち、傲慢だったと思います。
 
また、当時、震災の影響で、就職先が決まっていた人でも
就職できなくなったというニュースもやっていました。
そんな中でも職場で受け入れてもらえるなんて、とても有り難いことでもあったのです。
 
そうして入社して与えてもらった仕事が、お見舞い黒糖の封入でした。
遠く沖縄で、こんなにもたくさんのお得意様と繋がりがあるのかと、びっくりしました。
これまでお客様とのつながりを築いて来られたからこそ、お見舞いをお届けすることもできる。
会社に入らなければ、私一人では被災された方々のためにできることなんて、
ほんのちょっとしかなかったのではないかなと思います。
 
会社には、人とのつながりを増やせる機会、
それができる喜びを感じられる仕事を与えていただいて感謝しています。
 
黒糖封入の仕事は、一見すると「作業」です。
何も考えずに、ただただ封筒に黒糖を入れるだけ…それだと作業。
印字されたお一人おひとりのお名前を見ながら、「心を込めて愛を込めて祈りを込めて…」
心の中でその言葉を繰り返しながら封入を続けました。
 
保夫さんはよく、人を花束で見るのではなく、一輪一輪のお花として見る、と仰っていました。
私たちがたくさんの黒糖を発送したとしても、受け取る方はもちろん、一つづつ受け取られる。
お電話も、私たちは1日何回もお受けしているかもしれませんが、
お得意様にとっては1回1回… そんなことも教えてもらいました。
だから一つひとつに「心を込めて愛を込めて祈りを込めて…」。
 
この言葉は、保夫さんが何度も渡辺和子さんの例で紹介してくださっていたと思います。
渡辺さんが修道院にいらした頃のこと、テーブルにお皿を並べていると館長から
「何を考えてやっていますか?」と聞かれ、渡辺さんは「何も考えていません」と答えると
「あなたは時間を無駄にしています!」と厳しく言われたとのエピソードです。
 
お皿を並べるという目に見える行為は同じでも、
その席につく人のために幸せを祈りながら行っていくのとでは、
目には見えなくても時間の質が違う、というのです。
 
かといって時間をかければいいというわけではないし、期日も大切にしないといけない、
いくら心を込めたからといって、見た目が美しくなければ意味がない。
封入の方法も改善を重ねながら、自分たちの技も磨きながら、早く正確に美しく、心を込めて。
 
単純な作業のように見えて、とてもハードルの高いことだと思うのです。
これは「作業」では絶対にできない。しかも、人間にしかできない。
ロボットに「心を込めて」 なんて、今の技術でもできないはず。
人にしかできない仕事をしたいなぁと思うのです。
 
でも、頭でわかってはいても、やってみると、一人ひとりのことを想いながら、
一つひとつに愛を込めて祈りを込めていくのはそう簡単ではありません。
集中力もなかなか続きません。でも、この言葉を教えてもらえたからこそ
心がこもっていなかったとき、「ハッと」自分自身で気づけるようになりました。
 
どんな仕事をする時でも、特に「単純作業」と思ってしまいがちな仕事をする時にこそ
「心を込めて愛を込めて祈りを込めて」を大切にしています。
 

– – – – – 入社7年目 蜂谷 菜保子

カテゴリー: 会社の教養 
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